キャッシュバーンレート(Cash Burn Rate) とは、企業が 毎月消費する現金の量 を示す指標です。「燃焼率」とも訳され、主にスタートアップ企業の 資金消費速度 を測る際に用いられます。
バーンレートの種類と計算式
グロスバーンレート
グロスバーンレート = 月間の総支出額
企業が毎月支出する現金の総額です。
ネットバーンレート
ネットバーンレート = 月間の総支出 − 月間の総収入
収入を差し引いた 実質的な現金の減少額 です。
計算例
月間支出の内訳:
・人件費 2,000万円
・オフィス賃料 300万円
・サーバー費用 200万円
・マーケティング 500万円
・その他 500万円
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グロスバーンレート = 3,500万円
月間収入:1,500万円
ネットバーンレート = 3,500万円 − 1,500万円 = 2,000万円
バーンレートの目安
| ステージ | 典型的なバーンレート | 特徴 |
|---|---|---|
| シード期 | 数十〜数百万円/月 | 少人数、最小限の支出 |
| シリーズA | 数百〜1,000万円/月 | プロダクト開発に投資 |
| シリーズB以降 | 1,000万〜数千万円/月 | 成長のための積極投資 |
| プレIPO | 数千万〜数億円/月 | 大規模な組織・事業 |
バーンレートが重要な理由
| 理由 | 説明 |
|---|---|
| 資金計画 | いつまでに資金調達が必要か判断 |
| 投資家への説明 | VCへの進捗報告の重要指標 |
| 経営判断 | コスト構造の適正性の確認 |
| ランウェイの算出 | 手元資金 ÷ バーンレート = 残り月数 |
バーンレートの管理
| 状況 | 対応策 |
|---|---|
| バーンレートが高すぎる | 不要なコストの削減、採用ペースの調整 |
| バーンレートが低すぎる | 成長機会を逃している可能性、投資の検討 |
| 急激に増加 | 原因の特定(計画的な増加か、コスト管理の問題か) |
| 安定的に減少 | 収益化が進んでいる良い兆候 |
上場企業での確認方法
キャッシュフロー計算書から算出:
営業CF:△5億円(年間)
投資CF:△2億円(年間)
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月間バーンレート ≒ (5億円 + 2億円) ÷ 12 ≒ 5,800万円
投資家にとっての意味
- 赤字企業の評価: 成長段階の企業は利益よりバーンレートが重要
- 資金調達リスク: バーンレートが高いとダイリューション(希薄化)のリスク
- 経営効率: 同じ成長率でバーンレートが低い企業は資本効率が高い
- 景気後退時の耐性: バーンレートが低い企業ほど不況に強い
Welvioでの活用
Welvioで投資先企業のキャッシュフロー推移を分析し、バーンレートの変化を把握することで、資金繰りリスクの早期発見に活用できます。