減損(Impairment) とは、企業が保有する資産の収益性が著しく低下した場合に、帳簿価額を回収可能価額まで引き下げる会計処理です。減損損失は特別損失として計上されます。
減損の仕組み
| 要素 |
説明 |
| 帳簿価額 |
取得原価から減価償却費を差し引いた残高 |
| 回収可能価額 |
使用価値と正味売却価額のいずれか高い方 |
| 減損損失 |
帳簿価額と回収可能価額の差額 |
| 計上区分 |
特別損失に計上 |
減損の計算例
取得原価:10億円
減価償却累計額:3億円
帳簿価額:7億円
将来キャッシュフロー(使用価値):4億円
正味売却価額:3億円
回収可能価額:4億円(高い方を採用)
減損損失 = 7億円 - 4億円 = 3億円
減損の対象となる資産
| 資産の種類 |
具体例 |
| 有形固定資産 |
工場、設備、不動産 |
| 無形固定資産 |
特許権、ソフトウェア |
| のれん |
M&Aで生じた超過収益力 |
| 投資有価証券 |
子会社・関連会社株式 |
減損が生じる兆候
| 兆候 |
具体例 |
| 営業損益の悪化 |
事業が継続的に赤字 |
| 市場価値の下落 |
資産の時価が著しく低下 |
| 経営環境の変化 |
技術革新や規制変更 |
| 用途変更・遊休化 |
資産が使用されなくなった |
投資家への影響
| 影響 |
説明 |
| 純利益の減少 |
特別損失として利益を圧迫 |
| 自己資本の減少 |
純資産が減少し財務指標が悪化 |
| 株価への影響 |
大幅な減損は株価下落要因 |
| キャッシュフローへの影響 |
減損自体は非現金費用のためCFに影響なし |
日本基準とIFRSの違い
| 項目 |
日本基準 |
IFRS |
| のれんの償却 |
毎期償却する |
償却しない |
| のれんの減損テスト |
兆候がある場合に実施 |
年1回以上実施 |
| 減損の戻入れ |
認められない |
のれん以外は認められる |
Welvioでの活用
Welvioで保有銘柄の決算情報を確認する際、減損損失の計上に注目してください。大規模な減損は企業の収益力低下を示すシグナルとなるため、ポートフォリオのリスク管理に役立ちます。