MBO(Management Buyout、マネジメントバイアウト) とは、企業の経営陣が自社の株式を買い取り、非公開化(上場廃止)する手法です。外部のファンドと連携して行うことが多く、経営の自由度を高めるために実施されます。
MBOの基本的な流れ
1. 経営陣がMBOを決定
2. 買収資金を調達(ファンド、銀行融資)
3. 特別目的会社(SPC)を設立
4. SPCがTOB(公開買付)で株式を取得
5. スクイーズアウト(残株の強制取得)
6. 上場廃止 → 非公開化
MBOの資金調達
| 資金源 |
割合 |
| PEファンドの出資 |
20〜40% |
| 銀行融資(LBOローン) |
40〜60% |
| 経営陣の自己資金 |
5〜20% |
| メザニンファイナンス |
0〜20% |
MBOのメリット
| メリット |
説明 |
| 経営の自由度 |
四半期決算・株主対応から解放 |
| 長期戦略 |
短期利益に捉われない経営 |
| 上場コスト削減 |
監査・IR・開示コスト削減 |
| 迅速な意思決定 |
株主総会不要の場合も |
| 敵対買収防止 |
買収の脅威がなくなる |
MBOのデメリット
| デメリット |
説明 |
| 少数株主の利益 |
低いTOB価格での買収リスク |
| 借入金負担 |
多額の借入金が経営を圧迫 |
| ガバナンス低下 |
外部の監視がなくなる |
| 資金調達制限 |
上場による資金調達ができない |
| 利益相反 |
経営陣が安く買い叩く懸念 |
MBOにおける投資家への影響
保有株の扱い:
TOB(公開買付)が実施される
→ TOB価格で売却可能
TOB価格の目安:
・直近の株価に30〜50%のプレミアム
・場合によっては100%以上も
例:
現在の株価: 1,000円
TOB価格: 1,400円(+40%プレミアム)
→ 1,400円で売却可能
日本における最近のMBO事例
| 企業 |
特徴 |
| 大正製薬HD |
大型MBO(約7,000億円) |
| ベネッセHD |
教育事業の構造改革 |
| すかいらーく |
事業立て直しのため |
| ワールド |
アパレル業界の再編 |
MBOとLBOの違い
| 項目 |
MBO |
LBO |
| 買い手 |
経営陣 |
外部の投資家・ファンド |
| 経営方針 |
既存経営陣が継続 |
新経営陣の場合も |
| 動機 |
経営の自由度 |
投資リターン |
| 目的 |
非公開化が多い |
再上場で売却益 |
MBO時の投資判断
| チェックポイント |
内容 |
| TOB価格 |
プレミアムは適正か |
| 応募するか |
市場で売却 vs TOBに応募 |
| スクイーズアウト |
残株の強制取得条件 |
| TOBの成立条件 |
最低応募株数 |
MBOの注意点
| 注意点 |
説明 |
| 利益相反 |
経営陣が安く買おうとする動機 |
| 特別委員会 |
独立した第三者委員会の設置 |
| フェアネスオピニオン |
第三者による価格の適正性評価 |
| 少数株主保護 |
マジョリティ・オブ・マイノリティ条件 |
MBO後の経営
非公開化後:
・短期的な株価を気にせず改革
・不採算事業の整理
・設備投資・人材投資
・数年後に再上場(IPO)を目指す場合も
再上場のパターン:
・業績改善後に再上場
・企業価値向上でファンドが利益確定
・一般投資家も再上場で利益享受の機会
Welvioでの活用
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