MBS(Mortgage-Backed Securities、不動産担保証券) とは、住宅ローンの元利金を裏付けとして発行される証券です。米国では国債に次ぐ規模の債券市場を形成しており、FRBの金融政策にも深く関わります。
MBSの基本的な仕組み
住宅購入者 → 住宅ローン → 銀行
↓ ローン債権を譲渡
SPV(特別目的事業体)
↓ MBSを発行
投資家
投資家への分配:
住宅ローンの毎月の元利金返済
→ MBS保有者に分配される
MBSの種類
| 種類 |
説明 |
| エージェンシーMBS |
政府機関が保証(ジニーメイ、ファニーメイ等) |
| ノンエージェンシーMBS |
民間発行(政府保証なし) |
| RMBS |
住宅用不動産ローンが原資産 |
| CMBS |
商業用不動産ローンが原資産 |
エージェンシーMBSの特徴
| 特徴 |
説明 |
| 信用リスク |
政府保証で実質的にゼロ |
| 利回り |
国債より若干高い |
| 規模 |
約9兆ドル(米国、2024年時点) |
| 流動性 |
非常に高い |
MBSの特有のリスク
期限前償還リスク:
金利低下 → 借り手が借り換え → ローン繰上返済
→ MBSの元本が早く戻ってくる
→ 高利回りの投資が早く終了
金利上昇時:
金利上昇 → 借り換えが減少 → 返済が長期化
→ 低利回りの投資が長く続く
→ どちらの場合も投資家に不利に作用しやすい
(ネガティブ・コンベクシティ)
MBSとFRBの金融政策
| 政策 |
MBSへの影響 |
| QE(量的緩和) |
FRBがMBSを大量購入→価格上昇・金利低下 |
| QT(量的引き締め) |
FRBがMBS保有を縮小→価格下落圧力 |
| 利上げ |
住宅ローン金利上昇→期限前償還減少 |
| 利下げ |
住宅ローン金利低下→期限前償還増加 |
MBS投資のメリット
| メリット |
説明 |
| 利回りスプレッド |
国債より高い利回り |
| 政府保証 |
エージェンシーMBSは信用リスクが低い |
| 分散効果 |
株式との相関が比較的低い |
| 高い流動性 |
エージェンシーMBSは流動性が高い |
MBSの注意点
| 注意点 |
説明 |
| 金利感応度 |
金利変動の影響を大きく受ける |
| 期限前償還 |
リターンの不確実性 |
| 複雑な評価 |
デュレーションの計算が複雑 |
| サブプライムの教訓 |
ノンエージェンシーMBSは信用リスクに注意 |
Welvioでの活用
WelvioでMBS関連ETFや債券ファンドの情報を確認し、債券ポートフォリオの分散先として検討できます。