レポ取引(Repurchase Agreement、現先取引) とは、債券などの有価証券を売却すると同時に、将来の一定日に同じ証券を買い戻す(または売り戻す)ことを約束する取引です。実質的には証券を担保にした短期資金の貸借です。
レポ取引の基本
レポ(資金の借り手側から見た場合):
1. 債券を相手に渡す(担保として)
2. 現金を受け取る
3. 翌日〜数週間後に
4. 現金+利息を返して債券を取り戻す
→ 実質的に「債券担保の短期借入」
レポとリバースレポ
| 取引 |
内容 |
| レポ |
債券を渡して資金を借りる |
| リバースレポ |
資金を渡して債券を受け取る |
レポ金利
レポ金利:
資金を借りるコスト(年率換算)
例:
国債1億円を担保に
1億円を1日借りる
レポ金利: 年率0.1%
1日の利息 = 1億円 × 0.1% × 1/365 = 約274円
→ 金利は担保の質や期間で変動
レポ取引の参加者
| 参加者 |
役割 |
| 銀行 |
短期資金の調達・運用 |
| 証券会社 |
在庫ファイナンス |
| ヘッジファンド |
レバレッジのための資金調達 |
| 中央銀行 |
金融調節(公開市場操作) |
| MMF |
短期資金の運用先 |
中央銀行とレポ取引
| 操作 |
目的 |
| レポ(資金供給) |
市場に資金を注入し金利を下げる |
| リバースレポ(資金吸収) |
市場から資金を吸収し金利を上げる |
FRBのリバースレポファシリティ:
MMF等が余剰資金をFRBに預ける仕組み
→ 短期金利の下限を設定する機能
→ 2021〜2023年は2兆ドル超の規模に
レポ市場の規模
| 市場 |
規模 |
| 米国レポ市場 |
約5兆ドル/日 |
| 日本レポ市場 |
約200兆円/日 |
レポ市場の危機事例
2019年9月 米国レポ金利急騰:
通常の金利: 約2%
急騰時: 約10%に上昇
原因:
・法人税の納付期日
・国債の大量発行
→ 短期資金が不足
→ FRBが緊急の資金供給を実施
教訓:
レポ市場は金融システムの「配管」
→ 詰まると金融全体に影響
レポ取引の注意点
| 注意点 |
説明 |
| カウンターパーティリスク |
相手方の破綻リスク |
| 担保の質 |
担保となる証券の信用力が重要 |
| ヘアカット |
担保の時価より少ない金額しか借りられない |
| 流動性リスク |
市場混乱時にレポ市場が機能不全に |
Welvioでの活用
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