リスクオン・リスクオフ(Risk-on / Risk-off) とは、金融市場における投資家の行動パターンを表す概念です。リスクオンは投資家がリスクを取って高リターン資産に資金を向ける局面、リスクオフは不安心理から安全資産へ資金を移す局面を指します。
リスクオン・リスクオフの基本
| 局面 |
投資家の行動 |
代表的な資金の流れ |
| リスクオン |
リスク許容度が高い |
株式・新興国・高金利通貨へ |
| リスクオフ |
リスク回避志向が高まる |
国債・金・円・スイスフランへ |
リスクオン局面の特徴
リスクオン時に上昇しやすい資産:
・株式(特に新興国株・小型成長株)
・高利回り債(ハイイールド債)
・コモディティ(原油・銅など景気敏感商品)
・高金利通貨(豪ドル・NZドル・トルコリラなど)
・仮想通貨
リスクオン時に下落しやすい資産:
・米国債・日本国債(安全資産の売却)
・円・スイスフラン・米ドル(安全通貨)
・金(一部例外あり)
リスクオフ局面の特徴
リスクオフ時に上昇しやすい資産:
・米国債・日本国債
・円(安全通貨として買われる)
・スイスフラン
・金(安全資産としての需要)
・米ドル(基軸通貨として)
リスクオフ時に下落しやすい資産:
・株式(特に新興国・ハイテク)
・高利回り債
・コモディティ(需要減退懸念)
・高金利新興国通貨
リスクオン・リスクオフの主なトリガー
| トリガー |
方向 |
説明 |
| 経済指標の改善 |
リスクオン |
雇用・GDP・企業業績の好転 |
| 金融緩和 |
リスクオン |
中央銀行の利下げ・QE |
| 地政学リスク |
リスクオフ |
紛争・テロ・政治不安 |
| 金融危機 |
リスクオフ |
銀行破綻・信用収縮 |
| 感染症パンデミック |
リスクオフ |
経済活動の停止懸念 |
| 貿易摩擦 |
リスクオフ |
関税・制裁措置 |
円とリスクオン・リスクオフ
日本円は代表的な「リスクオフ通貨」:
理由:
1. 日本は世界最大の対外純資産国
2. 低金利でキャリートレードの調達通貨
3. 有事には海外資産を売って円に戻す
4. 地政学リスクが遠く安全とみなされる
リスクオフ時:
ドル円が急落(円高)→ 輸出企業の株価が下落
→ 日本株全体が下落しやすい
リスクオン時:
ドル円が上昇(円安)→ 輸出企業が恩恵
→ 日本株が上昇しやすい
投資への活用法
| 活用法 |
説明 |
| センチメント把握 |
VIX指数や為替でリスク心理を確認 |
| ポートフォリオ調整 |
リスクオフ時に安全資産比率を上げる |
| 逆張り戦略 |
リスクオフの過剰反応を狙い押し目買い |
| 通貨ペア選択 |
FX取引で局面に合った通貨ペアを選ぶ |
注意点
リスクオン・リスクオフは万能ではない:
・同じ資産でも局面によって反応が変わる
・金はリスクオフ時に上がるとは限らない
(金利上昇時は下落する場合も)
・過度なリスクオン→バブル形成のサイン
・過度なリスクオフ→割安な買い場の可能性
長期投資家にとっては:
短期的なリスクオン・オフに振り回されず
長期視点でのアセットアロケーションが重要
Welvioでの活用
Welvioで市場のリスクセンチメントを把握し、リスクオン・リスクオフの局面に応じたポートフォリオ管理の参考にできます。