スチュワードシップコード(Stewardship Code) とは、機関投資家が投資先企業と建設的な対話(エンゲージメント)を行い、企業価値の向上と持続的成長を促進するための行動規範です。「責任ある機関投資家」のあり方を定めています。
スチュワードシップコードの基本
目的:
機関投資家が投資先企業の「スチュワード(管理人)」
として責任を果たすこと
具体的には:
・投資先企業の経営を監視
・問題があれば企業と対話
・議決権を適切に行使
・企業価値向上を促進
→ 最終的に投資家(年金加入者等)の利益を守る
日本版スチュワードシップコードの原則
| 原則 |
内容 |
| 原則1 |
受託者責任を果たすための方針策定・公表 |
| 原則2 |
利益相反管理に関する方針策定・公表 |
| 原則3 |
投資先企業の状況の的確な把握 |
| 原則4 |
投資先企業との建設的な対話 |
| 原則5 |
議決権行使の方針策定と結果の公表 |
| 原則6 |
顧客への定期的な報告 |
| 原則7 |
実力の向上のための自己研鑽 |
スチュワードシップコードの歴史
| 時期 |
出来事 |
| 2010年 |
英国で世界初のコード策定 |
| 2014年 |
日本版コード策定 |
| 2017年 |
日本版コード改訂(ESG要素を追加) |
| 2020年 |
日本版コード再改訂(サステナビリティ重視) |
エンゲージメント(建設的対話)
機関投資家と企業の対話テーマ:
・経営戦略と資本配分
・資本効率(ROE改善)
・ガバナンス体制
・ESG課題への取り組み
・株主還元方針
・後継者計画
対話のレベル:
1. 情報収集(決算説明会等)
2. 個別面談(経営陣との対話)
3. 改善要求(書面での提案)
4. 株主提案(最終手段)
コーポレートガバナンスコードとの関係
| 項目 |
スチュワードシップコード |
コーポレートガバナンスコード |
| 対象 |
機関投資家 |
上場企業 |
| 内容 |
投資家の行動規範 |
企業の統治体制の規範 |
| 関係 |
車の両輪(互いに補完) |
|
個人投資家への影響
| 影響 |
説明 |
| 企業の変化 |
機関投資家の対話で企業が改善 |
| 議決権行使 |
機関投資家の賛否が企業を動かす |
| 情報開示 |
企業のIR活動が充実 |
| 株主価値 |
長期的な企業価値向上の恩恵 |
スチュワードシップコードの注意点
| 注意点 |
説明 |
| コンプライ・オア・エクスプレイン |
原則を遵守するか、しない理由を説明 |
| 形式主義の懸念 |
対話が形骸化する恐れ |
| 利益相反 |
運用会社と企業の取引関係 |
| 短期主義 |
短期的な株主還元の要求への傾斜 |
Welvioでの活用
Welvioで保有銘柄に対する機関投資家の議決権行使結果を確認し、企業のガバナンス改善状況を投資判断の材料にできます。