ストックオプション(Stock Option) とは、従業員や役員が自社株式をあらかじめ決められた価格(行使価格)で購入できる権利のことです。企業が人材の確保やモチベーション向上のために付与するインセンティブ制度です。
ストックオプションの仕組み
- 権利の付与: 企業が従業員・役員にストックオプションを付与
- 権利確定期間(ベスティング): 通常2〜4年かけて段階的に権利が確定
- 権利の行使: 行使価格で株式を購入
- 株式の売却: 市場で売却し、行使価格との差額が利益となる
行使価格: 1,000円
市場価格: 3,000円
利益: 3,000円 - 1,000円 = 2,000円(1株あたり)
税制適格と非適格の違い
| 項目 | 税制適格ストックオプション | 税制非適格ストックオプション |
|---|---|---|
| 課税タイミング | 株式売却時のみ | 権利行使時と売却時の2回 |
| 行使時の課税 | なし | 行使時の時価と行使価格の差額に給与課税 |
| 売却時の課税 | 譲渡所得として申告分離課税(約20%) | 譲渡所得として申告分離課税(約20%) |
| 年間行使限度額 | 原則1,200万円以下(※) | 制限なし |
| 付与対象 | 自社の取締役・従業員 | 制限が緩い(社外協力者なども可) |
| 権利行使期間 | 付与決議から2年後〜10年後 | 自由に設定可能 |
※令和6年度税制改正により、設立5年未満の会社は年間2,400万円、設立5年以上20年未満の非上場会社等は年間3,600万円に引き上げられました。
ストックオプションのメリットとデメリット
| 観点 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 従業員 | 株価上昇で大きな利益を得られる | 株価が下落すると価値がなくなる |
| 企業 | 現金支出なしで人材を確保できる | 株式の希薄化が起こる |
| 株主 | 経営陣のインセンティブが株価向上に向く | 発行済株式数の増加でEPSが低下する可能性 |
関連する用語
| 用語 | 説明 |
|---|---|
| 行使価格 | ストックオプションで株式を購入できる価格 |
| ベスティング | 権利が段階的に確定していく仕組み |
| 希薄化 | 新株発行により既存株主の持分比率が低下すること |
| RSU(譲渡制限付株式ユニット) | 一定期間後に株式が無償で付与される制度 |
Welvioでの活用
ストックオプションを行使して取得した株式は、Welvioで行使価格を取得単価として記録し、含み損益や資産全体のバランスを管理しましょう。