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日本株・AI電力関連銘柄7選|電力会社から電力インフラ企業まで解説

AI・データセンター急増による電力需要拡大で注目の日本株7銘柄を厳選。東京電力・関西電力・九州電力などの電力会社から、日立製作所・三菱電機・住友電工など電力インフラ企業まで、事業内容・強み・投資のポイントを解説します。

AI電力日本株原子力電力インフラ比較データセンター
公開: 2026/05/2912分で読めます
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WELVIO編集部

本記事はWELVIOが提供する情報コンテンツです。内容の正確性を重視していますが、情報は作成時点のものです。誤りや古い情報があればお問い合わせよりお知らせください。

このガイドでわかること

ChatGPT・生成AI・ディープラーニングの普及により、日本国内のデータセンターの電力需要が急増しています。経済産業省の試算では、国内DCのピーク電力需要は2025年度の約2GWから2034年度には 約7GWへ、約3倍に拡大 する見通しです。2037年までにDC事業者が電力会社に申請した電力量は 約950万kW(原発7〜9基相当) に達し、電力インフラの増強が急務となっています。

このガイドでは以下のポイントを解説します。

  • なぜAI時代に日本の電力需要が急増しているのか
  • 恩恵を受ける日本株の注目7銘柄(電力会社4社+電力インフラ3社)
  • 各銘柄の強みとリスク、投資のポイント

なぜAI電力需要が日本でも急増しているのか

従来型とAI向けデータセンターの電力消費の差

AI学習・推論に特化したGPUサーバーは、従来のサーバーとは消費電力の桁が異なります。

項目 従来型サーバー AI用GPUサーバー
1ラックあたり消費電力 5〜10kW 40〜100kW以上
冷却方式 空冷 液冷が必須
電力の安定性要件 標準 24時間途切れない安定供給

日本のDC電力需要の急拡大

調査・機関 内容
経済産業省 国内DCピーク電力が2025年度2GW→2034年度7GW(約3倍)へ
電力会社への申請 2037年までにDC向けの電力申請が約950万kW(原発7〜9基相当)
半導体工場需要 TSMC熊本第1・第2工場合計で原発1基の3〜4割相当の電力を消費

24時間安定供給という課題

太陽光・風力などの再生可能エネルギーは出力が変動します。AIデータセンターが要求する「24時間安定供給」には、原子力や水力など ベースロード電源 が不可欠です。これが電力会社の原発再稼働をビジネス機会に変えています。

注目銘柄7選

銘柄一覧

銘柄名 証券コード 分類 AI電力での役割
東京電力HD 9501 電力会社 関東最大の電力供給・柏崎刈羽再稼働で供給力増強
関西電力 9503 電力会社 原子力比率最高水準・DC事業にも本格参入
九州電力 9508 電力会社 原発4基稼働・低コスト電力でDC・半導体企業を誘致
電源開発(J-POWER) 9513 独立系発電事業者 多様な電源で安定した卸電力を供給
日立製作所 6501 電力インフラ機器 日立エナジーが変圧器・送電設備で世界展開
三菱電機 6503 電力インフラ機器 受配電設備・UPS・変圧器でDC電力を支える
住友電気工業 5802 電線・ケーブル 電力ケーブル・光ファイバーで送電網とDC通信を支える

各銘柄の詳細

東京電力HD(9501)|関東の電力インフラを握る最大手

AI電力需要の最大受益地域・関東で電力を独占的に供給

項目 内容
AI・DC関連事業 柏崎刈羽原発の再稼働で供給力増強、周辺でのDC開発計画も
供給エリア 東京・神奈川・埼玉など関東9都県(DC集積地)
注目の動き 柏崎刈羽6号機が2026年2月に再稼働(82万kW)。7号機の再稼働も視野

東京電力HDは日本最大の電力会社で、DC集積地である関東9都県に電力を供給します。柏崎刈羽原発6号機が2026年2月に再稼働し、7号機の再稼働も検討されています。さらに 柏崎刈羽周辺でDC開発計画 を進め、電力供給とDC運営を一体化した事業モデルを模索しています。

福島第一原発の廃炉費用・賠償費用は財務上の重荷ですが、電力需要の急増は収益改善の追い風となります。

投資のポイント: 関東という国内最大のDC市場を持つ。柏崎刈羽再稼働による供給力増強が業績改善の鍵。ただし廃炉・賠償コストは引き続き財務上のリスク。


関西電力(9503)|原子力最大活用+DC事業への参入

国内最高水準の原子力比率で安定した低炭素電力を供給

項目 内容
AI・DC関連事業 米CyrusOneと合弁で「関西電力サイラスワン」を設立。今後10年で1兆円以上を投資し総受電容量900MWのDC事業を展開
原子力保有 高浜・大飯・美浜原発。原子力比率が全国電力会社で最高水準
売上高 約4.3兆円(2025年3月期)

関西電力は米国のハイパースケールDC事業者 CyrusOne と合弁会社を設立し、日本国内でのDC事業に本格参入しました。送電網増強に1,500億円超を投資する計画で、電力会社がDC運営まで手掛ける垂直統合モデルとして注目されています。

原子力比率が全電力会社で最高水準であるため、 24時間安定した低炭素電力 をDCに提供できる強みがあります。

投資のポイント: 電力供給とDC運営を一体化したビジネスモデルが独自の強み。高い原子力比率が構造的な競争優位。配当利回りも安定している。


九州電力(9508)|原発4基稼働で全国最安水準の電気料金を実現

低コスト電力で半導体・DC企業の九州進出を加速

項目 内容
AI・DC関連事業 原発4基稼働による全国最安水準の電気料金でDC・半導体企業を誘致
注目の動き TSMC熊本第1・第2工場(合計)で30〜40万kW消費(原発1基の3〜4割相当)。セミコンや国際企業の進出が続く
投資計画 送配電インフラに6,500億円を投資

九州電力は川内原発1・2号機、玄海原発3・4号機の 計4基が稼働中 で、全国の電力会社の中で最も多くの原発を動かしています。これにより燃料コストを抑え、全国最安水準の電気料金を実現しています。

この価格競争力がTSMCの熊本進出や、九州でのDCへの企業進出を後押ししており、供給量の増加が続いています。

投資のポイント: 九州・沖縄というAI・半導体の一大集積地を供給エリアに持つ。原発4基の稼働が業績の安定性をもたらす。配当利回りも相応に高い。


電源開発・J-POWER(9513)|多様な電源を持つ独立系最大手

水力・火力・再エネを持つ卸電力の専業事業者

項目 内容
事業内容 水力61箇所・石炭・LNG・風力・太陽光・バイオマスなど多様な電源を保有する独立系卸電力事業者
注目の動き 大間原発(青森県)を建設中(BWR型100万kW)。国際電力事業も展開
業績目標 FY2026連結経常利益900億円目標(中期経営計画2024〜2026)

電源開発(J-POWER)は電力小売りをせず、発電した電力を卸で供給する 卸電力専業 の独立系事業者です。水力発電所61箇所を軸に、石炭・LNG・再生可能エネルギーと幅広い電源を保有しており、特定の燃料リスクに偏らない点が強みです。

建設中の大間原発が完成すれば、ベースロード電源がさらに強化されます。また、海外での電力事業も展開しており、国際分散も効いています。

投資のポイント: 純粋な発電事業者であるため、電力卸価格の上昇が直接業績に反映されやすい。大間原発の完成が長期的な成長カタリスト。PBRが低水準で割安感もある。


日立製作所(6501)|電力インフラ機器でグローバルに展開

日立エナジーが変圧器・送電・変電設備で世界最大級のプレイヤーに

項目 内容
DC電力インフラ関連事業 日立エナジー(スイス)が変電設備・大型変圧器・電力管理システムをグローバルに展開
投資規模 米国に10億ドル超を投資しバージニア州に変圧器工場を新設(2025年着工・2028年稼働予定)
業績 FY2025の調整後EBITA・当期利益・FCFが過去最高を更新

日立製作所は旧ABBのパワーグリッド事業を取得し 日立エナジー として統合。現在はグローバルで変電所設備・大型変圧器・高圧直流送電(HVDC)などを提供する世界屈指の電力インフラメーカーとなっています。

AIデータセンターの急増に伴い変圧器の需要が爆発的に伸びており、米国では10億ドル超を投じてバージニア州に変圧器工場を新設します。2020年〜2027年のグローバル投資計画は 90億ドル超 に達します。

投資のポイント: 電力インフラ機器の「グローバル・リーダー」として需要の波を直接取り込める。FY2025業績が過去最高で、受注残も厚い。ITサービス(Lumada)との相乗効果も成長ドライバー。


三菱電機(6503)|受配電設備・UPSでDCの電力を支える

変圧器・開閉器・UPSを揃えるDC電力のトータルサプライヤー

項目 内容
DC電力インフラ関連事業 変圧器・受配電設備・UPS(無停電電源装置)・液冷システムをDCに供給
生産状況 赤穂工場(兵庫県)がフル稼働。大型機器の納期は2030年以降が続く状態
注目の動き 800VDC対応スマートUPS・固体変圧器(SST)など次世代DC電力設備を開発中

三菱電機は変圧器・遮断器・配電盤・UPSなど、 DC電力インフラをワンストップで揃える 数少ない国内メーカーです。DC建設ラッシュを受けて受注が急増しており、赤穂工場はフル稼働状態。一部の大型変圧器は受注から納品まで2030年以降になるケースも出ています。

次世代DC向けに800VDC対応スマートUPS・固体変圧器(SST)の開発を進めており、AC→DC変換を従来比40%小型化する製品を市場投入予定です。

投資のポイント: DC電力の「上流から下流まで」を一社で担えるのが強み。受注が積み上がっており、業績の可視性が高い。宇宙・防衛事業も成長ドライバーとして機能している。


住友電気工業(5802)|電力ケーブル×光ファイバーで二重の恩恵

送電網拡張とDC通信インフラ両方で需要増を取り込む

項目 内容
DC関連事業 DC向け光配線・光デバイス・光ケーブルで需要が急増。2028年度までに1,000億円の設備投資
電力ケーブル事業 電力ケーブル・受変電設備の売上増加。銅価格の上昇も売上に追い風
注目の動き AI・DCの高速大容量通信・省電力に寄与する光コネクター専用研究棟を2026年7月に稼働

住友電気工業は 電力ケーブルと光ファイバーの両方 を手掛けるため、AI電力需要で二重の恩恵を受けます。送電網の増強(電力ケーブル)とDC内の大容量通信(光ファイバー・光デバイス)のどちらも成長市場です。

DC向け光配線・光デバイス事業では2028年度までに1,000億円規模の設備投資を実施。横浜製作所などで生産能力を引き上げます。自動車用ワイヤーハーネスが売上の主力ですが、DC向けの高収益事業が業績を底上げしています。

投資のポイント: 送電インフラとDC通信の両方で成長できるユニークなポジション。光ファイバー事業の高成長がバリュエーションを押し上げる要因に。自動車事業のリスクは残るが、事業の多様性がリスクを分散する。

銘柄比較表

銘柄 証券コード AI電力での立ち位置 投資タイプ リスク
東京電力HD 9501 関東電力の供給・原発再稼働 割安再評価 廃炉・賠償コスト
関西電力 9503 原子力+DC事業の垂直統合 安定成長+配当 原発停止リスク
九州電力 9508 低コスト電力でDC・半導体誘致 安定成長+配当 原発停止リスク
電源開発 9513 卸電力・多電源で安定供給 割安バリュー 燃料コスト・大間原発遅延
日立製作所 6501 変圧器・送電でグローバル展開 成長株 バリュエーション高め
三菱電機 6503 DC電力設備をワンストップ供給 成長株 納期遅延リスク
住友電気工業 5802 電力ケーブル+光ファイバー 成長株 自動車事業の低迷

投資のポイント

バリューチェーンで銘柄を分類する

AI電力関連の日本株は3つのレイヤーで考えると整理しやすいです。

レイヤー 説明 該当銘柄
電力供給 発電・送電して電力を売る 東京電力HD、関西電力、九州電力、電源開発
電力設備 変圧器・受配電設備・UPSを製造 日立製作所(日立エナジー)、三菱電機
送配電インフラ 電力ケーブル・通信ケーブルを提供 住友電気工業

こんな人におすすめ

投資スタイル おすすめ銘柄
安定重視で配当も欲しい 関西電力、九州電力
割安株で再評価を狙う 東京電力HD、電源開発
成長株で高リターンを狙う 日立製作所、三菱電機
電力×通信の二重テーマ 住友電気工業

注意点

  1. 原子力リスク :電力会社は原発トラブルや規制当局の判断で再稼働が遅れるリスクがあります。1基停止するだけで業績に大きく影響します

  2. 電力料金の規制 :日本の電力料金は規制に左右されます。原発再稼働のコスト低減メリットが小売価格に反映されるまでタイムラグが生じることがあります

  3. 電力設備の納期問題 :大型変圧器などは世界的に品薄が続いており、受注から納品まで数年かかるケースも。受注残が多い一方で、生産能力の制約が成長ボトルネックになり得ます

  4. 長期テーマとして捉える :DC電力需要の拡大は2030年以降も続く構造的なトレンドです。短期的な電力市況や原発の一時停止に一喜一憂せず、3〜5年の視点で投資することが重要です

Welvioでの活用

Welvioを使えば、AI電力関連の日本株をポートフォリオに加えた際に、セクター別の配分バランスやリスク集中度をひと目で確認できます。

電力会社(公益株)は安定的な配当をもたらしますが、電力機器・インフラ株は景気敏感株的な性格も持ちます。Welvioの資産配分分析機能を活用して、電力セクターへの集中度・配当利回り・リスクバランスを定期的にチェックしましょう。

免責事項

・本記事の情報は記事作成・更新時点のものであり、最新の法改正や制度変更により内容が変わる場合があります。

・本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。

・投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。必要に応じて、ファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。

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