信用リスク(Credit Risk) とは、債券の発行体や取引相手が支払い不能になるリスクのことです。「デフォルトリスク」とも呼ばれ、債券投資における重要なリスク要因です。
信用リスクとは
信用リスクが顕在化すると:
- 利息の支払いが遅延または停止
- 元本の返済が不能に
- 最悪の場合、投資額の大部分を損失
信用リスクの種類
| 種類 |
内容 |
| デフォルトリスク |
債務不履行(支払い不能) |
| 格下げリスク |
信用格付けの低下 |
| スプレッドリスク |
信用スプレッドの拡大 |
| 回収率リスク |
デフォルト時の回収率低下 |
信用格付けと信用リスク
| 格付け |
意味 |
デフォルト率(1年) |
| AAA |
最高品質 |
約0.01% |
| AA |
高品質 |
約0.02% |
| A |
上位中級 |
約0.06% |
| BBB |
中級(投資適格下限) |
約0.18% |
| BB |
投機的 |
約0.80% |
| B |
高投機的 |
約4.00% |
| CCC以下 |
極めて投機的 |
約20%以上 |
信用スプレッドとは
信用スプレッド = 社債利回り - 国債利回り
信用リスクが高いほどスプレッドは広い
例:
10年国債利回り: 1.0%
A格社債利回り: 1.5%
信用スプレッド: 0.5%(50bp)
信用リスクと利回りの関係
| 格付け |
信用リスク |
利回り |
| AAA〜AA |
低い |
低い |
| A〜BBB |
中程度 |
中程度 |
| BB以下 |
高い |
高い |
利回りが高い債券は信用リスクも高い。
信用リスクへの対策
| 対策 |
内容 |
| 投資適格債に限定 |
BBB以上の格付けに投資 |
| 分散投資 |
複数の発行体に分散 |
| 信用格付けの確認 |
投資前に格付けをチェック |
| 財務分析 |
発行体の財務状況を分析 |
| ETFの活用 |
債券ETFで自動分散 |
国債と社債の信用リスク比較
| 債券タイプ |
信用リスク |
利回り |
| 国債(先進国) |
最も低い |
最も低い |
| 政府機関債 |
低い |
やや低い |
| 投資適格社債 |
中程度 |
中程度 |
| ハイイールド社債 |
高い |
高い |
| 新興国国債 |
中〜高 |
中〜高 |
ハイイールド債の特徴
ハイイールド債(ジャンク債):
- 格付けBB以下の社債
- 高い利回り(5〜10%)
- 高いデフォルトリスク
- 景気後退時に価格下落
投資する場合は分散が必須
信用リスクが顕在化した事例
| 事例 |
内容 |
| リーマン・ブラザーズ |
社債がデフォルト |
| JAL |
会社更生法で社債が紙切れに |
| アルゼンチン国債 |
複数回のデフォルト |
| 中国不動産企業 |
恒大集団などがデフォルト |
信用リスクと他のリスクとの関係
| リスク |
関係 |
| 金利リスク |
金利上昇で返済負担増、信用悪化 |
| 景気リスク |
景気後退でデフォルト率上昇 |
| 流動性リスク |
信用悪化で売却困難に |
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