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金利上昇で有利な銘柄・不利な銘柄(日本株)|利上げ局面の勝ち組・負け組を徹底解説【2026年】

日銀の政策金利が1.25%、長期金利が3%台に上昇した2026年。金利上昇で恩恵を受ける銀行・保険株と、逆風となる不動産・電力・住宅・ノンバンク株を一覧で比較し、その仕組みと投資のポイントを解説します。

金利上昇日本株比較銀行保険不動産日銀
公開: 2026/10/16約15分で読めます
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WELVIO編集部

本記事はWELVIOが提供する情報コンテンツです。内容の正確性を重視していますが、情報は作成時点のものです。誤りや古い情報があればお問い合わせよりお知らせください。

このガイドでわかること

2026年の日本は、本格的な 「金利のある世界」 に入りました。日銀は6月に政策金利を1.0%、9月には1.25%へと引き上げ、約31年ぶりの水準になっています。長期金利(10年国債利回り)も9月下旬以降は3%を超える水準で推移しています。

金利上昇は株式市場全体に一律の影響を与えるわけではありません。 利ざやが広がる業種 には追い風となり、 多額の借入れを抱える業種 には逆風となります。

このガイドでは以下のポイントを解説します。

  • 2026年の金利上昇の状況と今後の見通し
  • 金利上昇で有利になる日本株(銀行・保険)
  • 金利上昇で不利になる日本株(不動産・電力・住宅・ノンバンク)
  • 金利上昇局面でのポートフォリオの考え方

※本記事の情報は2026年10月16日時点のものです。

2026年の金利上昇の状況

日銀の政策金利の推移

時期 政策金利 備考
2024年3月 0〜0.1% マイナス金利を解除
2024年7月 0.25% 追加利上げ
2025年1月 0.5% 追加利上げ
2025年12月 0.75% 追加利上げ
2026年6月 1.0% 1995年以来、約31年ぶりの水準
2026年9月 1.25% 前回から3カ月の最短間隔で利上げ

9月の会合では、原油高や円安による物価の上振れリスクが利上げの理由とされました。声明では「引き続き政策金利を引き上げていく」方針が示されています。

長期金利の動き

指標 2026年10月上旬の水準
10年国債利回り 3%台(10月7日に約3.11%)
個人向け国債(固定5年) 2.39%(10月募集)
個人向け国債(変動10年) 2.05%(10月募集)

10年債利回りは2026年8月下旬から上昇基調が続き、3%を超えました。米国の長期金利が高止まりしていることも、日本の金利を押し上げる要因になっています。

今後の見通し

時期 市場の見方
10月末の会合 据え置きが有力とされる
12月の会合 次の利上げのタイミングとして意識されている
中長期 最終的に政策金利2%程度まで上がるとの見方もある

金利上昇はまだ途中段階という見方が多く、 「どの業種が金利上昇に強いか・弱いか」 を把握しておくことが大切です。

金利上昇が株価に影響する仕組み

影響の経路 内容 有利になる業種 不利になる業種
利ざやの拡大 貸出金利の上昇が預金金利の上昇より大きい 銀行 -
運用利回りの改善 債券を新たに高い利回りで購入できる 生命保険・損害保険 -
借入コストの増加 有利子負債の支払利息が増える - 不動産・電力・リース
需要の減少 ローン金利の上昇で住宅などの購買意欲が落ちる - 住宅・不動産
調達コストの増加 資金調達金利が上がるが、貸出金利には上限がある - 消費者金融
株価評価(バリュエーション)の低下 将来の利益の現在価値が下がる - 高PERのグロース株

ポイントは 「お金を貸す側・運用する側」が有利で、「お金を借りる側」が不利 という点です。

金利上昇で有利になる銘柄

有利な銘柄一覧

銘柄名 コード カテゴリ 有利になる理由
三菱UFJフィナンシャル・グループ 8306 メガバンク 国内最大の預金・貸出基盤で利ざやが拡大
三井住友フィナンシャルグループ 8316 メガバンク 法人貸出の金利上昇で資金利益が増加
みずほフィナンシャルグループ 8411 メガバンク 国内貸出の比率が高く金利上昇の恩恵が大きい
コンコルディア・フィナンシャルグループ 7186 地方銀行 横浜銀行を傘下に持つ地銀最大手クラス
ふくおかフィナンシャルグループ 8354 地方銀行 九州最大の地銀グループ
第一生命ホールディングス 8750 生命保険 超長期国債の運用利回りが改善
T&Dホールディングス 8795 生命保険 運用利回りの改善で利益が増加
東京海上ホールディングス 8766 損害保険 保険料の運用収益が改善

メガバンク3社|金利上昇の恩恵を最も受ける業種

本業の「資金利益」が金利上昇で大きく改善

項目 内容
金利上昇メリットの仕組み 貸出金利の上昇ペースが預金金利の上昇ペースを上回り、利ざやが拡大
業績動向 3メガバンクの2026年3月期の純利益合計は5兆円を超え、3期連続で過去最高
注意点 保有債券の評価損、景気悪化による貸倒れの増加

銀行は預金で集めたお金を企業や個人に貸し出し、その金利差(利ざや)で稼ぎます。政策金利が上がると、変動金利の貸出や住宅ローンの金利はすぐに上がる一方、普通預金金利の上がり方は緩やかです。この差が 「資金利益」の拡大 につながります。

三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、みずほ(8411)の3社はいずれも業績を大きく伸ばしており、金利上昇メリット銘柄の 王道 といえます。

投資のポイント: 増配や自社株買いなど株主還元にも積極的。ただし、すでに株価が大きく上昇しているため、金利上昇が「織り込み済み」になっていないか確認が必要。


地方銀行|メガバンク以上に「金利感応度」が高い

貸出と預金の比率が高く、利ざや改善が業績に直結

項目 内容
代表銘柄 コンコルディアFG(7186)、ふくおかFG(8354)
金利上昇メリットの仕組み 収益に占める貸出業務の比率が高く、利ざや改善の影響が大きい
注意点 地域経済の動向、中小企業の倒産増加リスク

地方銀行は手数料ビジネスや海外事業の比率がメガバンクより低いため、 国内金利の上昇がそのまま収益に効きやすい のが特徴です。マイナス金利時代に最も苦しんだ業種だけに、金利正常化による業績改善の幅も大きくなっています。

投資のポイント: 地銀は銘柄数が多く、規模や地盤によって業績に差が出る。再編・統合のニュースが株価材料になることもある。


生命保険|超長期債の運用利回りが改善

長期の保険契約に見合う「高利回り債券」を買えるようになった

項目 内容
代表銘柄 第一生命HD(8750)、T&D HD(8795)
金利上昇メリットの仕組み 預かった保険料を超長期国債などで運用しており、新規投資分の利回りが上昇
注意点 保有債券の含み損、解約の増加リスク

生命保険会社は、何十年も先の保険金支払いに備えて 超長期の国債 を中心に資産を運用しています。低金利時代は運用利回りが確保しにくい状況でしたが、超長期金利の上昇で運用環境は大きく改善しました。

投資のポイント: 銀行よりも「長期金利(特に超長期金利)」との連動性が高い。金利が急上昇すると、より高い利回りを求めて解約が増える「解約リスク」にも注意。


損害保険|運用収益の改善

保険料の運用で金利上昇の恩恵

項目 内容
代表銘柄 東京海上HD(8766)
金利上昇メリットの仕組み 受け取った保険料を債券などで運用しており、運用収益が改善
注意点 自然災害の多発による保険金支払いの増加

損害保険会社も保険料を債券などで運用しているため、金利上昇は運用面でプラスです。東京海上HDは海外保険事業の比率が高く、米国の高金利の恩恵も受けています。

投資のポイント: 金利上昇メリットに加え、政策保有株の売却による株主還元の強化も注目材料。

金利上昇で不利になる銘柄

不利な銘柄一覧

銘柄名 コード カテゴリ 不利になる理由
三井不動産 8801 総合不動産 巨額の有利子負債で支払利息が増加
三菱地所 8802 総合不動産 借入コスト増、不動産価格の調整リスク
住友不動産 8830 総合不動産 有利子負債が大きく金利感応度が高い
東京電力ホールディングス 9501 電力 多額の借入れと設備投資で利払い負担が増加
積水ハウス 1928 住宅 住宅ローン金利上昇で住宅需要が減少
大和ハウス工業 1925 住宅・不動産 住宅需要の減少と借入コストの増加
アイフル 8515 消費者金融 調達コストが上がる一方で貸出金利には上限がある

大手不動産|借入れの多さが重荷に

「借りて建てて貸す」ビジネスモデルは金利に弱い

項目 内容
代表銘柄 三井不動産(8801)、三菱地所(8802)、住友不動産(8830)
金利上昇デメリットの仕組み 有利子負債が大きく、金利上昇で支払利息が増える
規模感 三井不動産の有利子負債は約4.6兆円(2026年3月期)
緩和要因 賃料の引き上げ、固定金利・長期借入れの比率

大手不動産会社は、オフィスビルや商業施設の開発のために巨額の借入れを行っています。たとえば有利子負債が4兆円の会社で平均金利が0.5%上がると、 単純計算で年間200億円の支払利息が増える ことになります。

また、金利が上がると投資家が不動産に求める利回り(キャップレート)も上昇し、 不動産価格に下押し圧力 がかかります。

投資のポイント: 借入れの多くは固定金利・長期のため、影響はすぐには表れず徐々に効いてくる。インフレによる賃料上昇が金利上昇を上回れるかが焦点。


電力会社|設備投資と借入れの重さ

巨額の設備投資を借入れでまかなう構造

項目 内容
代表銘柄 東京電力HD(9501)
金利上昇デメリットの仕組み 発電所・送電網などへの設備投資を借入れで調達しており、利払い負担が増加
注意点 料金への転嫁には時間がかかる

電力会社は発電所や送配電網の維持・更新に巨額の資金が必要で、有利子負債が大きい業種です。金利上昇は利払い負担の増加につながり、財務体質の弱い会社ほど影響が大きくなります。

投資のポイント: AI・データセンター向けの電力需要増という追い風もあるため、金利だけで判断せず、需要と財務の両面で見ることが大切。


住宅メーカー|住宅ローン金利上昇で需要減

変動型住宅ローン金利の上昇が購買意欲を冷やす

項目 内容
代表銘柄 積水ハウス(1928)、大和ハウス工業(1925)
金利上昇デメリットの仕組み 住宅ローン金利の上昇で月々の返済額が増え、住宅購入を控える人が増える
緩和要因 海外事業(米国の住宅事業など)、物流施設・商業施設などの非住宅事業

日本の住宅ローン利用者の多くは 変動金利型 を選んでいます。政策金利の引き上げに連動して変動金利が上がると、新たに住宅を買う人の返済負担が増え、住宅需要の減少につながります。

計算例: 借入額4,000万円・35年返済で金利が0.5%から1.5%に上がった場合、毎月の返済額は約10.4万円から約12.2万円へと 約1.9万円増加 します。

投資のポイント: 大手住宅メーカーは海外事業や非住宅事業で収益を分散しており、国内住宅事業だけで判断しないことが重要。


消費者金融|調達コストが上がっても貸出金利は上げにくい

利息制限法の上限金利がネックに

項目 内容
代表銘柄 アイフル(8515)
金利上昇デメリットの仕組み 銀行借入れや社債の調達金利が上がる一方、貸出金利は上限(年15〜20%)があり転嫁しにくい
注意点 景気悪化時は貸倒れの増加リスクも

同じ「お金を貸す」ビジネスでも、消費者金融は銀行と違って預金という低コストの資金源を持たず、 市場から資金を調達 しています。貸出金利はすでに上限近くに設定されているため、調達コストの上昇分をそのまま貸出金利に転嫁できず、利ざやが縮小しやすい構造です。

投資のポイント: 「金融株=金利上昇メリット」とは限らない代表例。ビジネスモデルの違いを理解することが大切。


その他の注意すべき銘柄

種類 不利になる理由
J-REIT(不動産投資信託) 借入コスト増に加え、国債利回りとの比較で分配金利回りの魅力が低下
高PERのグロース株 将来の利益を割り引く金利が上がり、理論株価が下がりやすい
財務レバレッジの高い中小型株 借入金利の上昇が利益を圧迫しやすい

有利・不利の比較表

銘柄 コード 金利上昇の影響 影響の大きさ 主な理由
三菱UFJ FG 8306 有利 ★★★★★ 利ざやの拡大
三井住友FG 8316 有利 ★★★★★ 利ざやの拡大
みずほFG 8411 有利 ★★★★★ 利ざやの拡大
コンコルディアFG 7186 有利 ★★★★☆ 利ざやの拡大
ふくおかFG 8354 有利 ★★★★☆ 利ざやの拡大
第一生命HD 8750 有利 ★★★★☆ 運用利回りの改善
T&D HD 8795 有利 ★★★★☆ 運用利回りの改善
東京海上HD 8766 有利 ★★★☆☆ 運用収益の改善
三井不動産 8801 不利 ★★★★☆ 支払利息の増加
三菱地所 8802 不利 ★★★★☆ 支払利息の増加
住友不動産 8830 不利 ★★★★☆ 支払利息の増加
東京電力HD 9501 不利 ★★★☆☆ 利払い負担の増加
積水ハウス 1928 不利 ★★★☆☆ 住宅需要の減少
大和ハウス工業 1925 不利 ★★★☆☆ 住宅需要の減少・借入コスト
アイフル 8515 不利 ★★★☆☆ 調達コストの増加

※影響の大きさは金利感応度の目安であり、株価の上昇・下落を保証するものではありません。

投資する際のポイント

金利上昇局面での3つの視点

視点 説明 チェック項目
財務体質 借入れが多い企業ほど金利上昇に弱い 有利子負債、自己資本比率、固定金利の比率
価格転嫁力 コスト増を価格に転嫁できる企業は強い 賃料・料金の引き上げ実績
金利の種類 短期金利と長期金利のどちらに連動するか 銀行は短期金利、生保は超長期金利の影響が大きい

投資する際の注意点

  1. 織り込み済みの可能性 :金利上昇はすでに広く予想されており、銀行株などは株価に織り込まれている部分もあります。「予想以上の利上げ」や「予想より早い利上げ」がないと、さらなる上昇は限定的になる可能性があります

  2. 金利が下がる局面への備え :景気後退などで利上げが止まったり利下げに転じたりすると、今回の「有利・不利」は逆転します。金利の方向性が変わるサインには注意しましょう

  3. 不利な業種=売りとは限らない :不動産や住宅メーカーは、インフレによる資産価値の上昇や賃料の引き上げで、金利上昇の影響をある程度吸収できる場合があります。株価が下がった局面は、むしろ割安に買える機会になることもあります

  4. 金利の急上昇は株式市場全体の逆風 :金利が急ピッチで上がると、銀行株を含めて株式市場全体が売られることがあります。「緩やかな金利上昇」と「急激な金利上昇」では影響が異なる点を意識しましょう

  5. 個人の家計への影響も確認 :変動金利で住宅ローンを組んでいる場合、金利上昇は家計にも直接響きます。投資だけでなく、ローンの見直しも合わせて検討しましょう

こんな人におすすめ

投資スタイル おすすめの考え方
金利上昇の恩恵を最大限狙いたい メガバンク・地方銀行
長期金利の上昇に注目したい 生命保険(第一生命HD、T&D HD)
安定した配当も重視したい メガバンク・損害保険
逆張りで割安株を探したい 金利上昇で売られた不動産・住宅株を業績とあわせて検討
金利変動のリスクを抑えたい 有利な業種と不利な業種を組み合わせて分散

Welvioでの活用

Welvioを使えば、保有している銘柄の業種構成を一覧で確認し、ポートフォリオが金利上昇に強いのか弱いのかを把握できます。

たとえば不動産やREIT、住宅関連の比率が高い場合は、金利上昇局面で資産全体が下がりやすくなります。Welvioの資産配分分析機能を活用して、銀行・保険など金利上昇メリットのある業種とバランスよく組み合わせ、金利の変動に左右されにくいポートフォリオを構築しましょう。

免責事項

・本記事の情報は記事作成・更新時点のものであり、最新の法改正や制度変更により内容が変わる場合があります。

・本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。

・投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。必要に応じて、ファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。

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